行政等への意見・要望活動

平成28年度に向けた要望活動

平成27年度も会員の要望・意見を踏まえて、市への要望活動を行いました。これまで当会の諸要望に対し、昨年度の重度障害者医療費助成の適用をはじめ、バスの無料化の実現など着実な進展が見られます。一方では、重度障害者医療費助成の対象から入院医療費は除外され、手帳1級所持者以外が除外されているなど、積み残された課題があります。
さらに、今なお、精神障がい分野と身体や知的障害等との障害種別間格差が歴然としています。平成18年施行の障害者自立支援法では、障害種別を問わず福祉サービスの一元化が謳われていますが、抜本的な格差是正が行われぬまま今日に至っております。具体的には、前述の重度障害者医療費助成の適用範囲、JR・私鉄運賃の割引、障害者雇用、手帳の更新手続きなどに著しい格差が見られ、これら課題解決に向けた対応をお願いすると共に、県・国等に対し必要な働き掛けを求めております。
さらに、昨年、当市内で精神障がい者向けグループホームの立地に際して、周辺住民から激しい反対運動が起こったことに見られるよう、精神障がいに対する差別・偏見が今なお存在しております。一昨年に批准、あるいは制定された、障害者権利条約や障害者差別解消法等の趣旨に則り、差別・偏見をなくすための、官民一体となった啓発活動の取組を強力に展開することを求めます。
併せて、平成28年度予算への要望に当たっては、近年の障害者総合支援法の施行、精神保健福祉法の改正及び障害者差別解消法の制定等により、精神障がい者を取り巻く環境は着実に改善されるものと期待されますが、精神障がい者及びその家族が安心して暮らすことができる社会の構築に向け、焦眉の急と言える地域生活への移行支援、家族への支援、アウトリーチの積極的な導入、地域移行の受け皿となる住まいの場(グループホーム等)の確保などについて、さらなる施策の充実強化を求めます。

川崎市議会各会派とのヒヤリング

各会派とのヒヤリングは以下の日程で行いました。

7月17日(金) 11:10~11:55 自民党
15:00~15:45 民主みらい会派
7月23日(木) 13:00~14:00 公明党
15:00~15:50 共産党

川崎市長への要望書の提出

平成27年8月11日に「平成28年度に向けた川崎市長への要望書」について、説明をすると共に、川崎市健康福祉局障害福祉部精神保健課長に提出しました。

平成28年度に向けた要望書

平成27年度に向けた川崎市への要望及び市からの回答

平成27年度要望に当たっては、地域移行支援、家族支援、アウトリーチの積極的な導入、地域移行の受け皿となるグループホーム等の確保などの施策の充実強化をはじめ、重度障害者医療費助成の適用範囲の拡充や各区保健福祉センター等の職員増員等、積み残された事項を含めて、要望書を平成26年8月20日に川崎市長あてに提出しました。
この要望書に対して、平成27年2月28日付けで回答書が交付されました。回答の中で、グループホーム等に対する取扱い(サテライト型グープホームの利用期限、介護サービス包括型グループホームでのホームヘルプサービスの継続利用など)に一定の配慮がなされたことが評価されますが、重度障害者医療費助成を手帳2級所持者まで拡大する要望に対しては、他障害との横並びや財政的制約等により、今後の課題とされています。また、他障がいとの格差是正の一つとして、みんなネットやじんかれんで全国統一要求をしているJR等の運賃割引の適用については、市当局も国やJR等に働き掛けを行っているが、実現の目途は立っておらず、継続した要望活動が求められます。

平成27年度に向けた要望書(PDFファイル)    同要望書に対する回答(PDFファイル)

聖マリアンナ医大病院に関する精神保健指定医不正取得問題について

平成27年になって、聖マリアンナ医科大学病院(以下「同病院」)にて精神保健指定医(以下「指定医」)資格の不正取得問題が発覚しました。同病院は川崎市宮前区に所在し、当会の多くの会員が利用する精神病床を有する基幹的な総合病院です。その病院で、このような問題が発生したのは由々しきことです。そもそも指定医とは、精神障がい者の入院や行動制限を判定できる権限を有する、法律に基づく審査を経て指定される医師です。その資格の不正取得事案は、精神障がい者の人権をないがしろにした、極めて遺憾な出来事と言わなくてはなりません。他方、当会会員は、精神科医療の利用者として、同病院が一日も早く信頼を回復し、従前同様に安心して医療が受けられる状況に復帰することを望んでおり、川崎市(以下「市」)及び同病院に対して、早急かつ適切な対応を求めています。
ついては、会員の中から、当該事案を憂えると共に、その経過や調査結果、地域精神科医療体制の確保等について状況説明を求める声が出てきましたので、当会は、それに応えて市に対してその事実関係と今後の対応振りについて、状況説明を求める申し入れをいたしました。
早速、市健康福祉局障害保健福祉部精神保健課の協力を得て、7月21日に説明会を開催し、本事案の経過及び対応について、同課から説明を受けることとなりました。説明会には当会会員のほか、多摩・麻生区の地活などからも関係者が出席され、本事案の関心の高さを示していました。市から説明の概略について、添付のPDFファイルのとおりです。市からの説明の後、引き続き質疑応答が行われ、指定医審査のあり方、処分該当医師のその後の診察行為、同病院の精神科診療体制の状況、市内の他精神科病院の協力対応と他病院診療への影響等について質問が出されました。それらに対し市担当課から丁寧な追加説明がなされ、指定医の役割と重要性についての理解が深まった説明会となりました。
指定医は、精神保健福祉法上、措置入院や医療保護入院などの、患者の入院や身体的拘束を含む行動制限を行うことが許される資格を有する医師です。厳しい資格審査を経てはじめて取得できるもので、この法律に規定された指定医制度により精神障がい者の人権が守られていると言えます。今回のような資格不正取得事案が二度と起こらないように厳正な資格審査が行われると共に、医療機関や精神科医自らが、指定医の担っている役割の重要性について認識をさらに深め、周知徹底が図られることを求めます。

聖マリアンナ医大病院に関する精神保健指定医不正取得問題についての説明会

「精神障がい者の交通運賃割引に関する請願」署名全国運動

全国精神保健福祉会連合会(みんなネット)では、全国の家族・家族会からの「精神障がい者への差別的扱いを一刻も早く解消してほしい」との切実な声を受けて、平成26年度総会で「他障害同等の交通運賃割引の適用を求める全国運動」を展開することを決定し、その第1弾として「交通運賃に関するアンケート調査」を実施しました。その結果、精神障がい者は収入の乏しさゆえに、交通機関の利用を手控えており、割引制度が適用されれば、精神障がい者も交通機関を利用しやすくなることが明らかとなりました。こうした状況を踏まえて、精神障がい者の交通運賃割引に関する請願を国会に提出するための全国的な署名運動に取り組むこととなりました。
請願項目は、「精神障がい者も身体・知的障害者と同時にJRなど交通運賃割引制度の適用対象にしてください」であり、請願趣旨は、「憲法14条は『法の下の平等』を謳い、国連の障害者権利条約第4条は『この条約と両立しないいかなる行為または慣行も差し控えること』と明記しています。障害者基本法が改正され、精神障がい者も「障害者」と規定され、障害者差別解消法は「差別の解消」を宣言しています。このことから身体・知的障害者に適用されている交通運賃割引制度から精神障がい者を除外することは、憲法・条約・国内法の理念や条文にも反しています」としています。
具体的な運動目標は、100万人の署名を付した国会請願です。当会は川崎市の人口規模から1万人署名を目標に現在運動を続けているところです。皆様のご協力ご支援をお願いします。

「精神科デイケア減算回避のお願い」の署名活動

ひきこもりがちな精神障がい者にとって、精神科デイケアは社会復帰のために必要ですが、来年度の診療報酬の改定に当たり、厚労省では精神科デイケアの縮小が予定されていると聞きます。仮に、通院日数が減算(週4日以下)されると、当事者の社会復帰をさまたげ、地域移行、就労支援、服飾支援、再発再入院予防に反することになります。精神科デイケアの通所日数を減らすことなく、精神科デイケアの拡充を要望します。この趣旨による署名活動が展開されています。当会も趣旨に賛同し、家族会単会・事業所にて署名活動を進めております。

精神障がい者に対する差別・偏見をなくすための啓発活動に関する陳情

多摩区でのグループホームの立地に対する周辺住民の反対運動の波紋が全国的に広がり、地元の家族会組織として対応を迫られました(※参照)。
いたずらに反対者を刺激することは避け、今後のこれら問題の再発防止のためには差別・偏見の解消に向けての地道な啓発活動が不可欠との認識の下で、今後、グループホームの立地を推進するため、従前にも増して官民一体による啓発活動の取り組みについて陳情を行ったものです。
2014年8月27日に川崎市議会議長あてに、580名の署名簿を添付して「精神障がい者に対する差別・偏見をなくすための啓発活動に関する陳情書」を提出しました。
平成26年11月14日に川崎市議会健康福祉委員会にて陳情第177号「精神障がい者に対する差別・偏見をなくすための啓発活動に関する陳情」に対する審査が行われ、全会一致で採択されました。

精神障がい者に対する差別・偏見をなくすための啓発活動に関する陳情書(PDFファイル)

※ 川崎市内でのグループホームの入居反対運動とその対応
(じんかれんニュース平成26年12月号に掲載)(PDFファイル)